スペイン流ワインの楽しみ方


スペインは、どんな街や村にもBAR(バール)と呼ばれる喫茶店兼居酒屋兼コンビニのようなものがありますが、地域や季節によって、地元の人が飲んでいるワインはさまざま。

夏のアンダルシア地方では、赤ワインを炭酸水で割ってレモンを浮かべたTinto de Verano(ティント・デ・ベラーノ)というものがジュース感覚で飲まれていますし、北部のガリシア地方では、冷やしたRibeiro(リベイロ)を、白い陶器のサカズキで飲んでいる光景によく出くわします。他の地方では、クリスマスや大晦日など特別なときにしか置かれていないスパークリングワインも、カタルーニャ地方では、(全てのバールではありませんが)普段からグラスで注文できます。

最近、世界的な注目をあびているフル・ボディの赤ワインで有名なリベラ・デル・ドゥエロ地方でも、午前中の仕事を終えて仲間と一杯、お昼ご飯を食べてからバールで一杯、ちょっと休憩がてら、いつものバールで一杯、一日の仕事を終えて、世間話をしながら一杯、というような普段着のバールでは、

「赤ワインは常温で、空気に触れさせるようにグラスをくるっとまわして、まず香りを楽しんで・・・」

というような、堅苦しいこととは無縁です。
ワイン頂戴!と頼むと、一般的に、産地統制委員会の認定をとっていない、いわゆるテーブルワインが、飾り気のない、いかにも丈夫そうなコップで出てきます。一杯50ペセタから100ペセタ。

暑いときには、「常温がいい?冷やしたヤツがいい?」とバールの人に質問されることもしばしば。軽い飲み口にするために、炭酸水で割る人もたくさんいます。生ビールのわきに、細い蛇口がついていて、夏は、そこからロゼワインを注いでくれるバールも多くなります。

また、州によっては、16歳からワインなどの軽いお酒を飲めるので、週末には、ワインとコーラの大瓶をかかえて、わいわい騒いでいる若者グループも見かけます。カリモッチョと言われる飲み方で、甘いもの好きなスペイン人は、ワインをコーラで割り、さらにお砂糖を加え、掻き混ぜて飲む人もいます。

もしも、あなたが旅行者だとして、隣に座ったおじさんが、「遠いところから来たんだねぇ。よし!こいつに一杯おごってやってくれ。」と、頼んでもないワインが出てきたら、 "Gracias!"(グラシアス,ありがとう)とお礼を言って、そのおじさんにも "Quiero invitarte."(キエロ インビタールテ,あなたに一杯おごりたい。)と、お返しに一杯おごってあげてください。予定外の「おごりの一杯」の積み重ねは、思った以上に酔っ払ってしまうのですが、疲れたら一休みすれば良いし、昼間から酔っ払ったとしても、誰もとがめる人はいないのです。

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