| 収穫祭 スペインでは、9月末から10月末にかけて、ワイン用の葡萄が収穫されます。ワイン産地では、葡萄を満載したトラックが行き来し、村中、葡萄の香りにつつまれます。道端に、ぽろっと房ごと葡萄が落ちているのを見かけるたびに、ワインの産地だなぁ、と再確認します。 この時期、各地で収穫祭が開かれます。その中のひとつ、リベラ・デル・ドゥエロの収穫祭に行ってきましたので、その様子を写真でお送りします。こういう形の収穫祭は、今年で9回目だそうです。 伝統的な葡萄絞りのパフォーマンスの他に、絵画コンテストやワインの試飲会なども開かれました。
![]() 遠くに見える舟形のお城は、ペニャフィエル城です。 お城の中は、ワイン博物館になっており、週末は、ワインの試飲コースもあります。 お城の上からは、リベラ・デル・ドゥエロの葡萄畑が一望できます。 午後1時を過ぎると、広場には、人がどんどん集まってきます。 古いワイン樽を利用したテーブルは、なかなか良い感じです。 ワインは、さすがにリベラ・デル・ドゥエロ認定のもの。 イカリングやザリガニ、チョリソ、ししとうなどの軽いつまみもたくさんあります。
午後2時過ぎ、楽隊とともに、葡萄を満載した荷車が、ロバにひかれて登場。葡萄は、もちろん本物です。わざわざプラスティック製のものを買うよりも、ずっと安いのでしょう。以前、好奇心で、「ちょっとだけ葡萄をもらっても良い?」とお願いしたところ、「いくらでも持っていっていいよ。」と、寛大に答えられたこともあります。リベラ・デル・ドゥエロの葡萄は、400ペセタ/Kg前後で取引されているそうです。(2000年11月現在 100ペセタ=約55円)
民族衣装をつけた女性が、 みんなに葡萄を配ります。 ちなみに葡萄の種類は、濃い赤ワインを作り出すテンプラニージョ種です。糖度は約14度ありますので、持っていると、果汁の糖分で手がべとべとになります。 ワイン用の葡萄なので、皮が厚く、種が大きいため、食用には不向きですが、もちろん食べられます。味は、巨峰をさらにネットリと濃く甘く した感じ、といったところでしょうか。
伝統的スタイルの葡萄絞りの様子です。ゴム長をはいた少年二人が肩を組んで、音楽に乗り、樽に入った葡萄をリズミカルに踏みしめます。 樽の下部には、蛇口がついており、そこからモスト(葡萄ジュース)が出てくる仕組みになっています。ボデガ(ワイナリー)ではモストのことを、カルド(Caldo、ブイヨン)や、パスタ(Pasta、ペースト)と、呼ぶ人が多いようです。ちなみに、「パスタ」は、俗語で「お金」という意味としても使われます。 「昔は、モストを詰めた樽の中に生きているネコを入れたんだよ。ネコが苦しんでもがくから、上手くモストが混ざるのさ。その上、死んだネコは、酵母の良い栄養になったものさ。だから、ボデガの周りにはネコがいないんだよ。」という怖い話を聞いたことがあるのですが、話の真偽は、残念ながら確かめていません。 現在、ワインを造る工程はオートメーション化されているので、ネコを入れるなどということは決してありません。 安心してワインをお楽しみください。 ![]() なかなか順番がまわってこなかったので、強引にもらったモストです。 葡萄を絞っただけの生ジュースなのですが、日本で飲むグレープジュースとは全く違う味がします。タンニン分が強いので、敢えて言うなら、お茶と葡萄を混ぜた砂糖水。何だか不味そうに聞こえるかもしれませんが、決して不味くはありません。ただ、この甘味に慣れていない人は、この量でも、1人で飲みほすのは、ちょっときついかもしれないくらい、甘い甘いジュースです。 このモストが、収穫から約2ヵ月後、年末には「早飲みタイプ」のワインとして市場に出ます。今年は、スペインワインは値下がりする!?に書いたとおり、非常に葡萄の収穫高が良かったので、 ワインの出来も楽しみです。 |
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