渡航情報 2006年1月 

在スペイン日本国大使館・領事班より
 

2005年邦人被害状況

■ 2005年におけるスペインでの邦人被害状況について
2006年1月 在スペイン日本大使館発表


1. 2005年邦人被害状況
 置き引き及びスリが邦人被害全体の53%、首絞め強盗及び引ったくりが各々12.5%を占めています。 2005年における当館及び在バルセロナ総領事館が把握している邦人旅行者等の被害件数は、392件で前年の397件に比し5件減少しました。

 特にスペインにおける邦人旅行者をターゲットとする首絞め強盗は、2005年においては両館合わせて49件と前年の67件に比し27%減少しました。 また、最近の具体的な邦人被害例は、毎月「治安情報」の中の「邦人被害例」において更新されていますのでご参照ください。

    2005年における事件別被害件数
犯罪種類 在スペイン大使館 在バルセロナ領事館 両館合計
首締め強盗 43 6 49
睡眠薬強盗 7 0 7
強 盗
(首締め、睡眠薬を除く)
4 3 7
置き引き 66 53 119
ひったくり 11 38 49
すり 39 51 90
車上狙い 5 13 18
その他
(寸借、偽警官)
31 22 53
206 186 392
    最近3年間の被害件数の推移
  在スペイン大使館 在バルセロナ領事館 両館合計
2003年取扱計
括弧内、首締め強盗
245(105) 184(7) 429(112)
2004年取扱計
括弧内、首締め強盗
217(63) 180(4) 397(67)
2005年取扱計
括弧内、首締め強盗
206(43) 186(6) 392(49)
   

 このように年々邦人被害者は減少しています。 これは、スペイン政府が、日本人観光客の被害者を減らすために非常に協力的に取り組んだ結果です。 当館でも、首絞め強盗がある度に具体的なデータを警察に通報し、警察では、首絞め強盗が多発している場所の警備やパトロールを強化したり、警察当局自らが作成した日本語の安全パンフレットを主要なホテルや駅、バスターミナルに置いて注意喚起をしている他、マドリード市では夏のバカンスシーズンや年末年始には日本人観光客のための移動交番を設置してくれています。

 また、外務省のホームページによって注意を喚起し、あるいは日本の旅行業界や旅行出版会社のご理解・ご協力を得て、旅行ガイドブックには、スペインでの犯罪予防のためにページをかなり割いて頂いた結果だと思います。

 しかし、未だ年間約400件の邦人被害者が発生しています。被害に遭ってはせっかくの旅行が台無しです。隙があれば襲われる可能性があるという心構えを常に持ち、服装に気をつけ、人通りの少ない道を避け、団体行動を心掛けるようご協力をお願いします。

(1) 被害発生場所
(i) マドリードでは、観光スポットであるスペイン広場、マジョール広場、プ エルタ・デル・ソル、王宮、サンチアゴベルナベウサッカー場付近、プラド美術 館周辺、グランビア通り等の旧市街地や空港、駅、バスターミナル、地下鉄、特にアトーチャ駅周辺、及び日本人が良く利用するホテル(ロビー、レストラン、ホテル前の路上)・ホスタル(入り口付近、エレベータ内)等です。
(ii) バルセロナでは、観光スポットである旧ゴシック地区、モンジェイックの丘やマドリードと同様に空港、駅、地下鉄、バスターミナル、日本人がよく利用するホテル等です。


(2) 被害発生時間帯
    マドリード及びバルセロナも14時から17時までの時間帯(当国の昼食時)に被害が発生することが多く、この時間帯の被害数は118人(全体の30%)でした。 マドリードでの首締め強盗は土・日曜日及び祝日の前記時間帯に集中的に発生しています。 なお、地方都市のコルドバ(花の小路、メスキータ付近、ユダヤ人街他)や、グラナダ(サンニコラス教会付近、アルバイシン地区他)においても首絞め強盗が発生しています。


(3) 旅行形態
    被害者は、個人旅行者が314人と圧倒的に多く全体の80%を占めており、ツアー旅行者は、63人と全体の16%でした。


(4) 年代・性別
    被害者の内最も多い年代は、両館合わせて、20歳代、30歳代、50歳代の順に多く、これだけで全体の71%を占めています。性別では、男性が全体の51%、女性が49%でした。

※注)上記(1)〜(4)は当館援護件数に関する分析です。

2. 主要な犯罪
(1) スリ
  駅のエスカレーター、地下鉄やバス内、観光名所、混雑した道路において、小銭やクレジットカードをばら撒いたり、話しかけてきたりして気を引き、あるいは仲間が周りを囲んで、ショルダーバッグやバッグ等から財布を抜き取る被害が多くなっています。

  外出時には、旅券や多額の現金、カード類、航空券等の貴重品は極力持ち歩かないようにしてください。また、やむを得ず持ち歩く場合には、貴重品などは一箇所にまとめず、分散させる、あるいは手ぶらで行動されることをお勧めします。

(2) 置き引き
  レストラン、ファーストフード店、ホテルのロビー、空港、駅、バスのターミナル等において、小銭やクレジットカードをばら撒いたり、時間を聞いたり、あるいは大声を出して気を引き、足下あるいは反対側のイスに置いてあるバッグ等を置き引きする被害が多くなっています。

  レストランで食事をする際には手荷物を他のイスや足下に置かないように心がけてください。特に、ビュッフェ形式の食事の際には手荷物は必ず携行してください。

(3) 首絞め強盗
  人通りの少ない道において、あるいはオスタル(経済的なホテル)の入口に入る際に背後から突然首を絞められ気を失っている間に所持品を強奪されるもので、被害は、土、日及び昼食時間帯である午後2時から午後4時までの時間帯の被害が特に多くなっています。
  人通りの少ない道や昼食時間帯に出歩く際には、周りに特に注意し行動してください。

(4) 睡眠薬強盗
  マドリード市内では、プラド美術館、アトーチャ駅、プエルタ・デル・ソル、マヨール広場近郊において自称フランス人「ディビッド」あるいは「ミッシェル」と名乗る男性が近寄ってきて昼食を一緒にしようとパンとチキンを買って公園等で飲食していると、まもなく気を失い所持品全てを奪われる被害が毎年数件発生しています。

 見知らぬ人からものを勧められたり、貰ったりしたものを安易に口にしないよう心掛けてください。

(5) ニセ警官
  警察官と名乗る男、あるいは車に乗った二人組みの男が所持品検査を求め、財布から紙幣等を抜き取るものです。   ニセ警官被害の発生場所は、ヌエボス・ミニステリオス駅やサンチアゴ・ベルナベウ・サッカー場付近で多く発生しています。

 他方、ブランド店が並ぶグラン・ビア通りやセラーノ通りでは、詐欺事件の防犯の観点から私服警官が巡回していますので、声をかけられた際にはニセ警官か否か見分けることも必要です。
ニセ警官の特徴や見分け方は、
 ○警察手帳を一瞬しか見せない。
 ○インド、パキスタン人が多くスペイン語が流暢でない。
 ○私服警察官の場合、パスポートの提示を求めることはあっても財布の提示を求めることはしない。
これらの特徴を参考にしてニセ警察官と思われる者に声をかけられた場合には、近くの制服警察官等に助けを求めたり、車両ナンバーや犯人の特徴をメモすると防犯に役に立ちます。




 
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