耳の授与  

牛が息絶えた途端、観客席全体が白いハンカチに包まれることがある。これは感動的な闘牛だったため、観客が闘牛士に褒賞を与えることを望んでいるのだ。

この褒賞とは死んだ牛の耳である。だから、毎年集計される闘牛士のランキングは出場回数と獲得した耳の数をもとにしてつくられる。いい闘牛を多くやっている闘牛士は、必然的に獲得した耳の数も多い。

で、耳を与えるかどうかを決めるのは闘牛の主催者。規則では観客の半分以上が白いハンカチを振っている場合は耳を一枚与えないといけないことになっている。二枚目を与えるかどうかは主催者の判断に任されている。

ちなみに闘牛の評価を大雑把に分類すると以下の通り。新聞の闘牛欄にもこの分類に従ってその日の結果が掲載される。「ふざけんな、引っ込め!」がブロンカ。つまりブーイングのこと。「どうでもいい」がシレンシオ。これは静まり返った状態。「まあ頑張ったね」のアプラウソ。闘牛士に温かい拍手が送られる。「もうちょっとで感動できたのに、惜しい!」が闘牛士の場内一周。そして「よくやった!」が耳一枚。「最高!」が耳二枚。「マジで凄かったって!涙出ちゃったよ!」が尻尾。

ラス・ベンタス闘牛場で闘牛士に贈られるのは、最高で耳二枚。伝統的に尻尾はでないことになっている。仮にラス・ベンタスで尻尾をとる闘牛があったら伝説として残ること間違いなし。


ビクトル・プエントアルグアシリージョから耳を受け取るビクトル・プエルト 。

ミゲル・アベジャン受け取った耳を両手に掲げ、場内を一周するミゲル・アベジャン。



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