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2004年が始まったと思ったら、もう1年の12分の1が過ぎてしまった。あんなに楽しみにしていた暮れのスペイン旅行も、すっかり遠い昔のことではないか。
12月20日に成田を出発し、29日に帰国という行程だった今回は、久しぶりにアリカンテの友人宅を訪ねることが第一目的だった。そのため飛行機の離発着の拠点はバルセロナに。このバルセロナに降り立ったのはかれこれ8年ぶりのこと。久しぶりというよりも、過去に滞在したのは一度だけ。もう何もかも忘れていてどんな道もどんな店も覚えていないだろう。そう思っていたが、いざ街を歩くとこれがいろいろと覚えていた。あ、このBARで朝ごはん食べた、あ、ここで写真を撮った!
あ、この店でぼったくり未遂が発生した!などなど。ただ、残念なことは、バルセロナでは人との触れ合いの記憶がなく、訪ねたい友達がいないことだった。
出発の日。成田発の飛行機に乗り込むとラッキーなことに隣の席が空いていた。わーい、窮屈な思いをしなくてすむ〜。そう喜んだのも束の間、「ケー
パッサーーー!(どうしたんだ!)」と、大きな声がした。顔をあげると、どこかで見覚えのある顔が、前の席から身を乗り出し私に話しかけていた。ゲッ!
オマエこそなんでこんなところに!!バッタリと、日ごろ、嫌いだと思っていた友達に遭遇してしまった。
「なんて偶然なんだ! この席、空いてるんだったら座ろうかな?」
「ノ、ノ、ノ、ノ、ノ! ここは空いてるわけではない・・・・・・」
首をブルンブルンと振って否定したにもかかわらず、前席の背もたれをまたいでその男は移動してきた。うっそでしょお?
「大丈夫だよ、問題ない。いやあ良かった! これで長い道中、退屈しないねッ!?」
「・・・・・・。」
バルセロナに着いた。道中を共にしたその嫌いな男も、実はイヤな奴ではなく、むしろイイ奴じゃん!ということがわかり、仲良くサッカー観戦する約束をして別れた。まぁ、そもそも嫌いだというまともな理由は初めから一つもなかった。奴が私の友達をこっぴどくフリ、勝手に、オマエに選ぶ権利などない!
と偏見を持っていただけのことだった。
バルセロナの中心街はクリスマスのイルミネーションでキランキランとどこもかしこも輝いていた。予約していたホテルはランブラスの通り沿い。便の良さだけを考えて予約したがかなり古いホテルである。ホテルに着いた。改装を何度も重ねて現存しているこのホテルも、まあ悪くない。ふかふかの絨毯の上を歩いてくねくねとした廊下を部屋へと向かう。すると突然、コツ、コツ、コツ!
と、それまでしなかった自分の足音が響きだした。あれ? 床を見ると、途中から絨毯の質が変わっている。心なしか、廊下のインテリアの質も落ちている。部屋に着いた。ゲッ!
使用人部屋か? う、なんだこりゃ! これは・・・・・・、出るに違いない。霊感があったらきっともう見えているんだわ、きゃ〜!
しかし、運良く特別な力は持ちあわせていなかった。
通りに出ると道は人でごったがえしていた。どこかで何かのイベントがあるのかな。そう思い込みながら人の流れに身を任せて歩いてみたが、いっこうに会場には辿り着かない。キオスクでおっちゃんに聞いてみた。「さあ、知らないなあ。でも、こんな年末のいい夜に、家でじっとしていられるわけがないでしょ。それで、みんな表に出て来るんだよ」
今回の旅はバルセロナに2泊とアリカンテに3泊、そしてまたバルセロナに3泊という慌しい行程で終わった。嫌いだった友達と機内で遭遇したおかげで、バルセロナにも新しい友達が出来た。その友達の一人の家で飲んだとき、ピーナッツ入りのベビースターラーメンをあげたら大ウケだった。それに気をよくした友人の父は、冷蔵庫からCAVA(スペインのシャンパン)を出してきて皆で乾杯にありつけた。恐るべし、ベビースターラーメン。
バルセロナ最後の夜はBARをテンテンと飲み歩いた。いろんなタパス(つまみ)をつまみながら、久しぶりによく飲んだ。ホテルに戻ると、フロントの兄さんの目が点になっていた。「タクシーがもう着きますよ」と。部屋に入ると、いろいろな物が散乱していた。やばい。急げ!
スーツケースに散乱したものを詰め込みながら呟いた。いつもと全く、同じパターンだ。どうやら学習能力も持ち合わせてないらしい。
今回の旅は、ちっとも旅という気がしなかった。かといって、久しぶりのスペインへ帰ってきたという気もしなかった。いつもいる場所、いつもの仲間、いつものドタバタ。
そんな感じ。ただ、違うことは、何度も何度も思ったこと。
「あ〜あ、やっぱ、住まなくちゃスペイン!!」
だった。
今回のスペインの写真です。よかったら見てね!
http://www.imagegateway.net/a?i=I9wDYwzDwq
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