ちょっと前のわたしたち

【No.161】12月2日 むく * 【No.162】12月9日 かおる
【No.163】12月15日 Taka * 【No.164】12月23日 Meche

No.164
12月23日 Meche(京都)

 「どこに行くの?」飛行機の中でナンパ。
 それが彼女と私の出会い。

 女同士だからナンパはおかしい? でも、同じ大学へ再び留学するために乗ったスペインへ向う飛行機の中で彼女を見つけたとき、なぜか心がときめいて思わず声をかけちゃったから、やっぱりあれはナンパなのかもしれない。

 マドリードの北西に位置する都市レオンは、今でこそ日本人留学生で賑わってるけど、私が初めて留学した頃は、それこそ全員もれなく親友というぐらいしか日本人がいなかった。
 だから、飛行機の中で知り合った彼女の行き先がレオンだと知ったときは、“凄い偶然! これで私たちももう仲良し!!!”っていうぐらい嬉しかった。

 到着したらそのまま直接レオンへ向かうと言う彼女を、「レオンってけっこう田舎だから、マドリードで必要なものを買ってから行ったほうがいいよ」とちょっと先輩面して引きとめて、買い物した後私たちは、やっぱり夜のマドリードに繰り出した。そしてそして・・・(詳しい事実をこんな公のページに書いちゃうと、今後生きていくのが悲しくなるのではしょります)彼女はスペインでの初めての夜に、留学するとこんな恐ろしい女に遭うのかと、これから始まる留学生活に一抹の不安を(たぶん)感じ、私はお詫びの意味を込めて、これからの留学生活で出来る限りのことを彼女にしようと、そっと心に誓いました。

 こんなことがあってからもう8年が経つけど、彼女は留学を終えてからも毎年レオンを訪ね、あんなことをした私にレオンの最新ニュースを教えてくれる。
 そして今年の秋もレオン行ってきた彼女に会いに、私は仕事が終わると同時に新幹線に飛び乗った。
 彼女がスペインから持って帰ってきたものをつまみながら、ワインを飲んでだらだら朝までおしゃべり。少しづつ近代化していくスペインの様子にちょっとがっかりしたり、いつまでも変わらない人たちの話に胸を切なくしたり、あっという間に3泊4日の彼女を訪ねるたびは終わった。

 最終の新幹線で京都に帰る私を、いつまでも手を振って見送ってくれた彼女。あの日偶然乗った飛行機の中で出会った彼女に私が感じたときめきは、こんな素敵な未来を予想しての気持ちだったのかもしれない。


No.163
12月15日 Taka(東京)

 暮れの大忙しのなか、ふと気がついたらもうこの原稿を書いている今日は、この部屋で過ごす年内最後の週末だとわかった。なのに、やばい。風邪ッピキだ。先日、行った京都でのこと。大原にある、とある寺に上がって数時間。晴天だったにもかかわらずまるで氷上に立っているかのように冷え切った床。仕事どころではない。修行の身か?
 すっかり全身が凍ってしまった。帰りに立ち寄った店でいただいたニシンそばで、ようやく解凍されたものの、しかし、やっぱり風邪をひいてしまった。

 この週末に何をしたかというと、仕事と忘年会、そして残りの時間はベッドの中で冬眠。もう次の土曜日にはスペインへの出発だということさえ、ほんの数時間前に気がついた。仕事場での話し合いで、当初予定していた8日の出発を諦め、次候補だった12日も18日の出発も諦め、そしてたどり着いた20日出発。今回は、過去に一度しか行った事のないバルセロナを拠点にするというのにホテルの予約さえまだだ。それどころか具体的な予定さえたてていない。その上、年末の大掃除と年賀ハガキの作成、スペインに備えてのショッピング……など、やらなければならないことは山ほどある。

「一年に何度も海外に”遊び”に行く、そんなのん気な人がどこにいるの!?」
「キューバだスペインだ、ってもういい加減にしたら?」
 週末の真ッ昼間に寝ていた私に、久しぶりに親がキレた。風邪をひいて寝ていると言ってしまったがために、心配と怒りが重なって爆発したらしい。
「昼も夜もないような仕事をしているから体が弱くなるのよ! もう辞めたら?」
 あちらこちらに怒りの矛先が飛び火し、ようやく鎮火を迎えようとしたときに、
「で、鹿児島に帰ってくる日は決まったの?」
「んー、29日。成田からそのまま帰る予定。でも、まだ航空券が買えてないんだよね」
 また、油を注いでしまった。

 なにはともあれ、もうすぐスペインだ。クリスマスシーズンのスペインは初めてだし、アリカンテの友人たちにも会いに行ける。長年、愛用してきた一眼レフが壊れ、修理に出せなかったことが悔やまれるとこだけど、デジカメでいっぱい撮ってこよう。美味しいものもいっぱい食べて、ワインも飲もう。時間が短いのもガンだけど、とにかく楽しんでこよう! 来年、落ち着いたらまた、道中&写真を紹介しますね!!! 

 では、皆さん。
 !Feliz Navidad y un buen An~o Nuevo!

No.162
12月9日 かおる(マドリード)

 あっという間に街はクリスマスの装いになってしまった。
 いつもの事ながら、私は準備が遅い。クリスマスカードの用意もいつものごとく、まだ。カレンダーを見ると今年も本当にあとわずか。少しの週末しか残っていない。あせっても仕方ないのだけれど。

 今年の年末はいつになく盛りだくさんの年末になってきそうだ。仕事が忙しかったのも一つだし、小さいけれどクリスマスのイベントを興すのに加わったことも大きな要因。おまけに月末にはちょっとした小旅行も予定に入っている。
 もし、こんな予定がなかったら、ぜひ行きたかった集まりがあった。

 もう10月にお呼びをかけてもらったのだけれど、高校卒業20周年記念同窓会。最初はいくらなんでもこのためにだけ帰省するのは・・とあきらめ気分。でも、設置された掲示板に集まる同級生たちの参加の話題を聞いていると、懐かしくなってきて無性に行きたい気持ちが高まってきた。なんだか時間と距離が縮まって、当時の自分たちに戻るみたいに。でも、体は2つないのだし、近い距離ではないし、結局はあきらめることに。いったい何年間、新年を日本で迎えていないのか。そもそも前に帰ったのっていつだったっけ。

 スペインに来て以来、別に何年も帰国しなくてもぜんぜん平気だった。
 温泉に行きたいな、なんていう、ないものねだりの希望はあっても「とっても行きたい!」といういわゆる「望郷の念」にかられたことはない。それに、たまに仕事が発生したときは、「日本へ行く」だった。そんな感覚の違いを友人に指摘されたこともあった。自分でも日本人でありながらマイ・ホームを考えるとスペインなのか、日本なのかわからない状態になっていた。

 でも、今回、この同窓会のことを考えるととっさに頭に浮かんだのは「久しぶりに帰りたいなぁ」だった。帰るって言葉が素直に出たのは、きっと、帰る所があるってことを同窓会が私に思い出させてくれたからだろう、と思う。実際に帰って顔を合わせることができないのは残念だけれど、なんだか久しぶりに「自分の根っこがあるところ」が感じられるような気がして、あたたかい気持ちになった。私もちょっと年をとって、ノスタルジーに浸ってきたのかもしれない。

 ちょっとノスタルジーに浸ってしまったけれど、そういう機会を与えてくれた、同窓会企画者のみんなにありがとう。
 忙しい時間に追われながら、人恋しくなったり、ご無沙汰している人、長年会っていない人、今年会った人のことを思い浮かべたりすることが多くなるのが年末。みんなに素敵なクリスマスと新年が届きますように。

 

No.161
12月2日 むく(マドリード)

 このところ、平日は晴天でも週末になると雨という天候が続いている。

 引越しをして早3ヶ月。内装の改装工事はほぼ終了した。注文してあった家具も届き、家の内部の片付けは徐々に進んでいる。ところが一向にはかどらないのが庭である。

 庭の土は、造成の時に使われた土のため植物を植えるためには不適当であり、少なくとも10cm位は土を入れ替える必要があると隣人よりアドバイスを受けた。引っ越した当初は週末の晴天が続いていたので、庭を掘り起こして土を入れ替える作業を行っていたのだが、このところの週末の雨天のためにその作業を行うことができないのである。

 この日曜日も夜になるといつものように雨になったが、雨がふる前に土を掘り起こす作業中に出てきた石を捨てることができた。早く土の入れ替えを終え、芝生の種をまき、木を植えたいものである。やはり桜を植えて、春には自分の家の庭で花見といきたい。

 話は変わって今年もはや12月となった。例年のごとく今年度の会社の実績、来年度の予想の提出を求められる時期になった。実績の報告に一喜一憂することはもうなくなったが、来年度の予想を作成するというのは必ず不安を伴うものである。計画通りに自分が任されている会社の成長を保てるのか、予想通りに実績を上げることができるのか、不安の種は尽きることがない。会社勤務が続く限り、この心配は続くのであろう。

 

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