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スーパーやデパートは、クリスマス商戦に向けてまっしぐら、という感じのスペイン。わたしの腰近くまである大きなお人形や、プラスティック製の楽器など高価なおもちゃもずらっと並んでいる。通りには電球の飾り付けが始まり郵便局ではユニセフのクリスマスカードが売られ始めた。
「クリスマスは、日本に帰るんでしょ?」といろんな人に聞かれる。去年も一昨年も聞かれて、「航空券も高いだろうし、帰らないよ。」と答えるのだけど、家族や親類が集まる習慣を大切にしているスペイン人、ましてや、小さい村のお年寄りにはそのことが信じられないか、もしくは、かわいそうに、、、と感じられるらしい。昨日も聞かれたのに、今日も同じことを聞かれたりする。
(ほんとはそれだけではないけど)航空券が高いから帰らない、と言ってるのに、「あ!日本は仏教の国だからクリスマスはお祝いしないんだよね。そうだそうだ。」と勝手に納得する人も出てくる。ここで「日本もクリスマスは、お祝いするよ。サンタクロースがプレゼントを持ってくるアメリカタイプだけどね。」と説明しようものなら、あれは商業主義だ、なんでもアメリカだ、などなど周りにいた人たちまで話に入ってきて、最初の「わたしたちは帰国しない」という話は忘れられてしまう。
そして、後日「クリスマスは、日本に帰るんでしょ?」に戻るワケなのだ。まぁ、もちろん暇を持てあまして酔っぱらっている一部の人に限られるけど。
忘れられる、といえば、子どもと約束(例えば、あとから犬と一緒にこの道を散歩するよ、とか。)していて、それを守れなかったので、翌日それを謝ると、きょとん?としていることがある。もうすっかり忘れていたみたい。
どうでもよいことなのだけど、何かをあげて翌日お礼を言われることもまずない。これは習慣の違いだと思う。「昨日のアレ、美味しかったよー。どうもありがとう。」とわたしが言うと、一瞬の間をおいて「あぁ、あれか。美味しかったか。それは良かった。」という反応が返ってくることが多いし、ずっと後になって、あのときのアレを大事に使ってるよ、という話になることもあって、別に忘れられてるわけでもないのだ。
おもちゃにもなっている日本のボールペンをあげたら、食べきれない量のリンゴをくれたりすることもあるけど、結婚式の引き出物風のお返し、なんて面倒くさいシステムもない。あげたいものをプレゼントして、喜んでもらえればそれで嬉しい、というわかりやすい社会だ。
バールでおごられて、「Muchas
gracias(どうもありがとう)」と言うと、「Muchas veces」と言うんだよ、と訂正されてしまう。「いつもどうも」という感じだろうか。早速、次から「Muchas
veces」とわたしがお礼を言うと、ニヤリとして照れたように本人はさっさと出て行っちゃうのだけれど。
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