ちょっと前のわたしたち

【No.17】12月8日(むく) * 【No.18】1月15日(Kaoru)
【No.19】1月22日(Maki) * 【No.20】1月29日(Meche)


No.20
1月29日 Meche (日本)

 ラジオでDJをしているわたしはラテンのミュージシャンにインタビューをする機会が 多い。スペインびいきの私としてはスペインのミュージシャンに・・・と思うんだけ ど、残念ながら彼らはなかなか日本にやって来ないので、たいていラテンアメリカの ミュージシャンが相手。でもいいの、幸せはそこら中に満ち溢れているから。

 昨年Ricky Marti'n(リッキー・マルティン)が関西に来たときはインタビューこそ できなかったけど、プライベートとお仕事とで開催されたコンサート2日間をノリノリ で楽しんじゃった。2日目の公演では彼のアルマーニの皮パンツの前ボタンが激しい ダンスで弾けちゃうというお涙もんのアクシデントもあって・・・あれっ、何の話し だっけ?
 そうそう、“最近のわたしたち”でした。

 一番最近インタビューしたのは映画「Salsa」(スペイン・フランス合作)で音楽を 担当したキューバのバンドSierra Maestra(シエラ・マエストラ)のリーダー、アルベ ルト・スアレス氏。ビールを飲みながら質問に答えていた彼は何度かゲップをもら してしまい「Perdo'n(ごめんね)」と照れていた。なんてキュートなんでしょう。 ほんとラテンのアーティスト達はみんなとても気さくで明るい。

 さて、その彼が別れ際にわたしにこう尋ねた。「ところで、どこでスペイン語の勉強 をしたの?」。「えっとスペイン」とわたし。「なるほど、スペインの発音だね」と スアレス氏。「でも日本ではラテンアメリカの友達とおしゃべりすることが多い よ」と言うと彼が「あぁそっか、だから君の話し方にはいろんな国の雰囲気が混ざっ てるんだね。メキシコ、チリ、ペルー、それにキューバも」。

 昨年は、別のミュージシャンに「スペインの訛りがないよね」って言われた。短い期 間に訛ったり訛らなかったり大忙し。うーん、わたしのスペイン語はちゃんと進歩し てるのかな?そして愛しいスペインは私の中に生きているのかな?まっいいか、わた しはボーダレス、国境なんて必要ない!

 

No.19
1月22日 Maki (ピエドライータ)

 カラカラカラカラカラ。 ココココココココココ。
 文字ではどう表現してもしっくりこないのだけど、最近道を歩いていて耳に付くの が、洗濯機のダイヤルを回すかのような、このような音。
 どうも、コウノトリの鳴き声らしいのだ。

 コウノトリといえば、思い出すのは子供の頃に読んだアンデルセンなどの絵本。赤 ちゃんを運んでくる渡り鳥というイメージで日本人にも馴染みがあるが、日本ではま ず見かけない。鳥の生態には詳しくないので断定はしないが、まあ日本でその辺の 屋根や空を見回してご対面できる大型の鳥は凶暴なカラスくらいのものだろう。

 今私の住む村にはコウノトリの巣が至る所にある。教会の屋根に少なくとも10箇 所。その他普通の家の屋根、崩れかけた遺跡の塔・・・とにかく腐るほどあるのだ。 で、古びた村にはよく似合うのだ、これがまた。そして、たくさんのコウノトリさん がどこからともなくやってきて、あちこちで一家団欒をしている姿を最近よく見かけ る。初めて旅行でスペインに来た4年前、アビラの城壁の上にたくさんのコウノトリ の巣があるのに感激し、写真を撮ろうとしばらく見張っていた記憶があるのだが、こう までウジャウジャいると、新鮮味も感動も遠い昔である。

 ひとつ屋根の下、なんて人気ドラマが日本では数年前に流行ったけれど、コウノト リの場合、ひとつ屋根の上に、いくつもの巣。1つの巣の数メートル横には違う巣が あったりして、ちゃんと自分の巣を覚えてるのかなぁ、間違えてお隣さんに入っ ちゃったりしないのかなぁ、近所付き合いとかあるのかしら、などといらぬ心配まで してしまう。

 コウノトリは、近くで見るとなかなか大きい。鳴き声も体に比例するのか、これま たでかい。コウノトリ、っていうくらいだから、“コォー、コォー”みたいな鳴き声 かと思っていたのだが、実際は・・・上記の通り。最初は何のモーターが回ってるん だ?と辺りを見回してしまった程。それとも何種類か鳴き分けるのかしら。

 ちなみにコウノトリはスペイン語ではシグエニャ(cigu"en~a)、uの上に2つの 点々が付いて、さらにnの上にはニョロリと波線がついた、スペイン語を知らない人 には非常に見慣れないアルファベットである。
 でも日本語の「コウノトリ」も負けていない。この文章を書く途中、漢字で書くと 「鸛」だということを初めて知った!読めない、滅多に使わない漢字も変換できてし まうPCの凄さにあらためて感心してしまったのだ。



No.18
1月15日 Kaoru (マドリード)

 スペインは雨続きだ。

 日本の梅雨どきよりももっと雨が多いのではないかと思うほど、ほんと毎日雨ばかり。 スペインは太陽の国!なんてイメージを持って、今の時期スペインを訪れる皆さん、 ご注意を。

 1週間の滞在では太陽を拝めないこともざらにある、このごろ。 ガリシアなんぞでは、90日ぶりに朝日が拝めたそうで、そうなってくると、なんだか、あああ、太陽っていいなぁ、でも、まぶしすぎるぞ、というような、SFの地底に住む人間のような発言をする人まで出てきている。

 私はこちらに来てから、約2年間傘を持っていなかった。 それは、その当時、ちょうどスペインは旱魃に見まわれていて、雨が少なかったせいでもあるが、スペイン人、あまり傘を使わないのである。 ちょっとくらいの雨だと濡れて歩く。その癖が私にもちょっと移ってきていたのであるが、昨年からちょっと便利なものを購入した。(昨年も今年ほどではないが、雨が多かった)

 その秘密兵器とは、「レインハット」。

 防水加工した布で作った帽子。 つばもそんなに大きくないが、ちゃんと頭周りを雨から守ってくれる。 紺のコットン地、裏地はチェックという安物ではあるが、なかなかしゃれたのを、露天商で購入した。 そう、道端で、不法に売っているやつだ。 ビニール製ではないし、トラディショナルなデザインなので、普段に使ってもなかなかおしゃれ。(と、自分で思っているだけかもしれないが)

 最初は気恥ずかしかったが、使ってみると、ほんとに便利。 その便利さを得意げに吹聴していると、この雨続きで周りにもこのレインハットの愛用者がどんどん増えているのに気づいた。 クリスマスシーズンの露天商では、なかなか売れたそうだ、このレインハット。

 傘で視界がさえぎられることもなく、両手は自由。 荷物にもならない。 まぁ、しとしと降る雨で、ちょっとそこまで程度のお出かけでしか使えないけれど。

 でも、このレインハットのおかげで、雨のうっとおしさもちょっと半減できている気分の最近の私なのです。



No.17
1月8日 むく (マドリード)

 20世紀最後の年に自分にとって重大な出来事があった。それは大学の スペイン語会話クラブが後継者難で99年の秋に解散式を行ったという 事実を知った事であった。授業とクラブに学生生活の全精力を傾け、卒業 してからも東京に勤務していた時には毎年夏合宿や語劇の発表会には顔を 出していた。そのクラブが解散したという事実を何ヶ月も知らなかったと いう事はいくら悔やんでも悔やみきれない。思えば海外勤務に なって以来クラブの関係者とは連絡をとっていなかったのだから自業自得 と言えばその通りなのではあるが。

 11月に日本に一時帰国した。もともとの目的は別にあったが、今回は クラブの関係者に会うという重要な目的ができた。クラブの解散に伴い、 インターネット上の掲示板の開設、その後のMLの開始で何人かのメール アドレスは分かっていた。そこで関西と東京の何人かにメールで連絡を 取って会う約束を取り付けた。

 関空に到着した日に京都の宿泊先で後輩の元女の子、現在はオバちゃんと 落ち合い、先輩が脱サラして始めた手打ち蕎麦のお店に行き、お酒と蕎麦 を楽しむ。数日後、大学の文化祭でスペイン語のクラスの学生が主催した フォルクローレのコンサートに行き、先生方やクラブの後輩の何人かと 出会う。コンサートの後に再度お店に行き、先生方や後輩達と蕎麦とお酒 を楽しむ。その後皆と学生達が打ち上げをしているお店に行く。多くの学生 はいたのだが、先生に言わせると最近の学生はクラブのように苦労する事は 敬遠するらしい。そのためスペイン語会話クラブも後継者難という事になった のだとか。

 東京では同期の女性と待ち合わせて昼食を取りながらお互いの20年を語り 合う。彼女は経営学部でありながらクラブでは頑張りやで、お互い喧々諤々 議論を戦わせながらクラブ運営にあたっていた仲間であった。夕方からは 同期の奴が経営している喫茶店に先輩や後輩が何人も集まってくれた。 初対面同士というメンバーもいたが話題はクラブの事ばかり。お互い年を 取っても学生時代に戻ったような気分で何時間も会話が弾んだ。

 いつ死んでも良いくらいの気分で毎日を送っている自分にとって唯一クラブ の消滅に立ち会えなかったのは悔いが残る事ではあるが、それをきっかけに クラブの卒業生と連絡を取り合うことができるようになった。そう考える とまんざら2000年も悪い年ではなかったのかもしれない。

 

ちょっと前のわたしたち

2008年2008年9月2008年8月2008年7月2008年6月2008年5月2008年4月2008年3月2008年2月2008年1月

2007年2007年12月2007年11月2007年10月2007年9月2007年8月2007年7月2007年6月2007年5月2007年4月2007年3月2007年2月2007年1月

2006年2006年12月2006年11月2006年10月2006年9月2006年8月2006年7月2006年6月2006年5月2006年4月2006年3月2006年2月2006年1月

2005年2005年12月2005年11月2005年10月2005年9月2005年8月2005年7月2005年6月2005年5月2005年4月2005年3月2005年2月2005年1月

2004年2004年12月2004年11月2004年10月2004年9月2004年8月2004年7月2004年6月2004年5月2004年4月2004年3月2004年2月2004年1月

2003年2003年12月2003年11月2003年10月2003年9月2003年8月2003年7月2003年6月2003年5月2003年4月2003年3月2003年2月2003年1月

2002年2002年12月2002年11月2002年10月2002年9月2002年8月2002年7月2002年6月2002年5月2002年4月2002年3月2002年2月2002年1月

2001年2001年12月2001年11月2001年10月2001年9月2001年8月2001年7月2001年6月2001年5月2001年4月2001年3月2001年2月2001年1月

2000年2000年12月2000年11月2000年10月2000年9月

トップに戻る

 

 

このページはFirefox3.0 と I.E.7にて動作確認されています。
e-mail address: info@arrobaspain.com
Copyright (c) 2000-2008@Spain all rights reserved.