スペインの公的医療制度について




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SS 2015/05/22(金) 06:52:53
スペインでは医療費が無料だと聞きましたが、いくつか疑問があります。

まず受診費用についてですが、保険料未納者が病院にかかった時も、やはり無料で受診できるのですか?
毎月の保険料がいくらかは知りませんが、失業者も多いところで、納付していない人も多いのではないかと想像できます。
日本では最低保険料(国保)が7000円ほどだったと思います。払うのがどうしても難しい人には生活保護から支払われますが、スペインには生活保護制度はないと聞きました。
日本では3割負担ですが、未納者(保険証を提示しない者・忘れた人を含む)は全額負担になりますよね。忘れた人に限れば、後日還付されますが。
この点スペインではどうなのでしょうか。

また、日本では全額負担の自費治療というものがありますが、スペインでもこのような区分があるのでしょうか?
例えば、歯科治療は全て自費になるときいたことがありますが、それ以外に何かありますか?
また、日本のように保険で認められている治療法とそうでないものが、やはりスペインでも存在するのでしょうか?
例えば、従来の癌治療は保険適用だが、最新の治療法は自費になる、等。出産関連の費用や、ワクチン接種の費用、リハビリの費用は?

投薬(処方箋)の代金は全額自費なのでしょうか?

これらの疑問は、単に日本の制度が前提として頭にある自分の単純な疑問でもありますが、
他にも日本とスペインでの貯蓄に対する意識の違いなどを見ていても、疑問が湧いてきます。

スペインの義家族や友人たちは医療費に不安などを持っていない印象ですが、貯蓄が少なくても本当に大丈夫なのだろうか?
日本では3割(も)負担があるので、万一の外科手術や老後の長期療養費などに備えようと思うと、必要貯蓄額もかなり上がりますからね・・・
反面、仮にスペインでの医療費が、北欧諸国のように本当に無料であるならば、将来スペインに移住することがあっても、貯蓄面での不安は減ります。
ただ、無料であってもそれは保険料払ってのことなのでしょうから、それじゃあ払えない人はどうなるのか?・・・と思って今回書き込みました。

U 2015/05/23(土) 00:06:57
知っていることについて書き込みますね。
一部、古い情報、間違った情報がある場合は在西のみなさん、指摘してくださいね。

>>スペインでは医療費が無料
公立は確かに無料ですが、州によってサービスにばらつきがあります。
なので、私立の病院に通うために医療保険に入っている人も多く見受けられます。

>>保険料未納者が病院にかかった時も、やはり無料で受診できるのですか?
これはいろいろな話を聞いたことがあります。
未納者でも受診できる説、スペイン人のご主人が居るのに日本人の奥さんが公立を受診できない説、
(つまり、払って入りたいのに入れてくれない)未納期間を計算し、上手く掻い潜って受診できる説・・・
これらについては最新の情報を持ち合わせていません。

投薬(処方箋)の代金は全額自費なのでしょうか?
入院も入院時の投薬も公立ならば無料です。(入院費用もすべて無料)

>>通院時についてですが、ちょっとこれは詳しいです。
まず、患者が7種類カテゴライズされています。
公務員、軍人、一般、Familia Numerosa, 65歳以上、etc ...詳しい率は知りませんが、自己負担率がちょっと
違うようです。更に慢性疾患の薬は10%のみ、一般的な薬でも種類によって自己負担額が違います。
ほとんどが2割、3割負担です。
でも中には5割負担の薬もあります。

先日、とある北欧諸国の方と医療についてお話する機会がありましたが、ちょっと過信しすぎてました。
出産は二泊三日、(スペインは標準、三泊四日)風邪ごときでは誰も病院へは行かない。腱が切れても混んでいたら
半年待ちだってあるそうです。


私も素晴らしい医療だと思い込んでいましたが、ちょっと違いました。

出産 2015/05/23(土) 01:09:21
わかるとことだけ訂正すると、スペインの出産は、普通分娩で問題がなければ最高で2泊3日だと思います。分娩した時間によるのか、1泊で家に帰された友人もいます。私は私立で出産しましたが、やはり2泊でした。

参考に、公立で産むと、入院中の新生児の服やオムツまで無料で支給されるそうです。

公立については 2015/05/25(月) 01:19:03

>>保険料未納者が病院にかかった時も、やはり無料で受診できるのですか?

スペイン人の場合は分かりませんが、外国人の場合数年前まで受診できたようですが、政権がPPになってから厳しくなり、未納者は受診できないということになっているようです。しかし地域、病院よってはまだ昔の名残で診てくれることろもあるようです。

>>日本では3割負担ですが、未納者(保険証を提示しない者・忘れた人を含む)>>は全額負担になりますよね。忘れた人に限れば、後日還付されますが。
>>この点スペインではどうなのでしょうか。

全額負担で後日還元というのは公立ではないです。
各地域の診療所含み、公立病院は基本事前予約診療なので、予約表を持っていればSSカードの提示自体求められないこともあります。(緊急の場合はemergencia窓口に行くので別扱いですが)大きい病院は予約+SSカードで当日チェックインする仕組みなので、それができないとそもそも診てもらえないと思います。

>>歯科治療は全て自費

抜歯に関してのみ、SSが使えます。それ以外は実費です。


>>日本のように保険で認められている治療法とそうでないものが、やはりスペインでも存在するのでしょうか?

SSがカバーしてくれるものとそうでないものは存在します。例えば関節痛で痛み止めはカバーされるが湿布は全部実費とか、スペインで接種必須の予防接種は無料だけれどそれ以外は有料(例え日本では接種必須だとしても)とか。出産も普通出産なら無料ですが水中分娩とか特別な方法を選択したい場合は私立に行って実費(私保険)診療になります。

>>出産について

私も昨年公立で出産しましたが二泊でした。公立の場合診療出産は全て無料す。入院中の新生児の服やオムツが支給されていたのは数年前までで、これも政権がPPになってからは予算カットされ今は支給されません。

公立病院の医療レベルは高いですが、予約待ちで一ヶ月先とかになることもありとにかく長いです。緊急具合により早く対応してくれるころも勿論ありますが、全て医師側の判断になるので、自分の都合で早く受診したいというのは公立では無理ですね。

出産2 2015/05/25(月) 01:59:41
出産時の泊数は普通分娩で午前中の分娩だと2泊、午後の分娩だと3泊と聞きました。
午前午後の線引きが14時だったと記憶しています。
私は14時15分ぐらいの分娩で3泊でした。

mami 2015/05/25(月) 09:26:09
アンダルシア在住


アウトノモで働いています。毎月自営業者として270ユーロ前後支払っています。
その中から年金や社会保険料が支払われてると思いますが、パーセンテージまではわかりません。
(アウトノモの産休手当も4ヶ月ほど出ます。900ユーロ弱/月)

Publico病院
普通出産の場合24-72時間で退院
帝王切開の場合72時間で退院

と、Junta de Andalucia 発行の母子手帳に記載あります。
多くの人が一泊で退院してます。
入院中の食事、医療費(無痛分娩費用込み)、ベット代、ガウン代、赤ちゃんのオムツ、母親のナフキン等、全てただでした。家に持ち帰る分も、頼んでいないのにたくさん貰いました。

子供が簡単なカテーテル手術(心臓)をした時も手術当日入院→速 手術→翌日 退院
でした。

U 2015/05/25(月) 10:46:59
母体の状況、また州によって違うのでしょうが、アンダルシアの1泊には驚愕です。
確かに無痛分娩は体力が温存できますが、すごい・・・。
でも、イギリスでも1泊、もしくは当日なんていうのも聞くので、すべて順調に行った出産では可能なんでしょうね。

私の住んでいる地域のSSは比較的サービスが充実しているのですが、入院患者に毎日無料で配られていた1,5Lのミネラルウォーターが
500mlになり、330mlになり、遂に無くなってしまったようです。(お昼には付くみたいです。)

新生児の肌着の貸し出しも無くなり、カットできるところはすると言った感じのようです。

私の住んでいる地域は今日からPSOEなので、どう変わるか見ものです。

出産2 2015/05/25(月) 14:22:19
ごめんなさい。2つ目の出産のコメントは1つ目の出産さんとは別人です。
ハンドルがかぶってしまいました。失礼しました!

SS 2015/05/28(木) 11:26:18
トピ主です。皆様レスありがとうございます。興味深く拝見させていただきました。

基本的に受診料や処置・入院費用は無料だが、サービスや物品等の付随する物のカバー内容は州によってバラツキがあるのですね。患者がカテゴライズされているというのには驚きました。日本のように、乳幼児と高齢者、その他一般、という分け方ではなく、公務員だとか軍人だとか、職業による区分がある点についてです。(大家族というのは理解できますが)

慢性疾患だと10%負担ということは、例えば私は慢性アレルギーで皮膚科にかかっているのですが、この場合医者に診てもらって処方してもらった薬の方が、薬局で買うより断然安くなる、ということなのでしょうか?以前スペインに短期滞在していた時は毎月薬局で購入していたのですが、ひと箱10ユーロ前後だったものが、もし医者にかかる(しかも公立なら無料)ことで1/10になるのであれば、今度はその方がいいですね。

大きい公立病院では予約当日にSSカードでチェックインする仕組みというので思い出しましたが、そういえば義家族がカベセラにかかる時にウェブでしていた予約画面にSSのカード番号を入力していたのを思い出しました。とすると、未加入者が実費負担で見てもらいたいと思っても、予約すら取れないのでしょうね。その場合は強制的に私立に行くことになるのでしょうか?日本では公立でも私立でも、同じ処置内容であれば同じ点数ですから、基本的に支払う額は同じですが、この点についてはスペインではどうなのでしょうか?

フリーランスの方の税額はずいぶん高いんですね。私が仮にスペイン移住となると、旦那の扶養(?)に入れるそうですが、フリーランスで登録する可能性もあるので、そのあたりも詳しく調べてみないといけませんが、いずれにしても日本とは制度が違いすぎてまだ実態がよくつかめていません。一つ言えるのは、義両親には貯蓄がまったくないが、問題なく医者にかかっていること、そして今後に関してもあまり不安がなさそうである、ということです。一方日本の両親は年々、せっせと貯蓄に励んでいます(笑)今後スペインで生きていくかも日本で生きていくかも、分からない(どちらの可能性もある)私自身は数十年後に向けてどのような準備というか、心構えでいたらいいのかわからなくなってきました・・・ 

U 2015/06/03(水) 22:44:29
>>7種類にカテゴライズ・・・
というのは、僅差だからなのか、それとも数字が直接目に見えないからなのか、ほとんどのスペイン人は知りません。

>>慢性疾患の薬は10%etc ...
1割、2割、3割、5割負担ということを知ったのは、結構最近なので、まだよくわかってないのですが、「慢性疾患の薬は10%」というのを
誰がどう、決めているのか分からない状態です。

というのも、一度先生に「慢性疾患にしておくからね」と言われ、「あーはいはい」と適当に相槌を打っていたのですが、後日レシートを
見ると(普段はなぜか誰一人、薬局でレシートをもらわないのですが)たった10%負担だったのです。
(他にいくつか薬を処方されましたが、すべてパーセンテージが違いました。)

つまり、国が決めた慢性疾患の薬なのか、(でも、患者の状態によって違いますよね)各ドクターが勝手に決められるのか。
言葉じりからすると後者なのですが、患者によっても、先生によっても違ってきますから、この点についてはよくわかりません。
また、薬が比較的安いせいか、ほとんどのスペイン人が気にしていないようです。

>>未加入者が実費負担で見てもらいたい
これは可能です。急患で飛び込むだけです。私の住んでいる地域はイギリス人観光客が多いせいもあり、SSの受付で「クレカ受け付けます」
という表示があります。現に行く度にイギリス人観光客が診察してもらっている光景を見ます。
私もその昔、SS未加入で見てもらい、実費で払い、SS加入後、返金して貰ったことがあります。

自分で書いておきながら、にわかに信じがたいのですが、今も昔もご主人がスペイン人なのにSSに入れなかったという人がチラホラ見受けられます。
最近の過去レスにもいらっしゃったはずです。
結婚されて、「SSには入らない、プライベートの保険に入る」という誓約書にサインをさせられた、云々etc...です。

先日、日本人の友人とこの件について話したのですが、きっとスペイン人のSSの有無(つまり仕事をしていないか、否か)そして
相手の日本人のビザのステータスで決まるっぽいね、という話でした。
どういう組み合わせだから、入れる、入れないというのはわかりません。


追加発言は締め切られました。
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