日本語に詳しい方




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難しい 2012/04/28(土) 22:39:54
日本語の強調を表す「は」についての質問です。

知り合いに日本語がとても上手なスペイン人がいるのですが、先日「昨日、私は日本語を勉強はしませんでした。」
の意味は、日本語は勉強しなかったが別の事は勉強した。
と他のスペイン人に説明していたのですが、この文を聞いてどうもしっくりこなく質問させていただきました。

日本語を勉強しませんでした。と、日本語の勉強をしませんでした。を強調文にすると、

日本語は勉強しませんでした。と、日本語の勉強はしませんでした。になると思うのですが、

日本語を勉強はしませんでした。というのは、文法上正しいのでしょうか。

彼曰く本にも載っていたというので私が知らなかっただけなのかもしれませんが、文法に詳しい方教えて頂ければ幸いです。
日本人でも知らない文法があるのは当然だよと言われ恥ずかしく思いました。

日本語教師ではないですが。 2012/04/28(土) 23:11:36
>日本語は勉強しませんでした。と、日本語の勉強はしませんでした。になると思うのですが、日本語を勉強はしませんでした。というのは、文法上正しいのでしょうか

日本語を教えてくれと言われ困ってるものです。
え〜。これって文法上問題ありですか?私が聞かれたら、まったく同じ回答しますよ。

学生時代国語より英語の成績の方がマシだったので、文法上どうか?と言われると、胸を張って回答できませんが。。。。でも諸外国で英語を習ったとき、文法上正しくてもネイティブ的におかしい文章なんて山ほどありましたよ。

>日本人でも知らない文法があるのは当然だよと言われ恥ずかしく思いました。

イヤ〜。それはあなたがネイティブじゃないから、感覚的にちょっと変!がわからないだけだよ。と言いたい。

辞書も文法書も完璧じゃないですからね。長年勉強すれば、いつの時代の解説ですか?なんてザラですから。*英語に関して言えば。

私も興味があります。日本語教師の方是非説明お願いします。

日本語教師ではないですが。 2012/04/28(土) 23:17:15
>え〜。これって文法上問題ありですか?私が聞かれたら、まったく同じ回答しますよ。

読み返すと誤解を招きそうなので。
私も難しいさんとまったく同じ文章の回答になります。

うん? 2012/04/29(日) 01:27:05
日本語教師資格をもっていませんが、たまに家庭教師をしています。勝手なこちらの受け取り方なのですが。

私は日本語を勉強はしませんでした。
→これは、日本語を勉強しなかったが、別に日本語にふれる機会があったという意味になるかと思います。

なのでこの文章のあとに、勉強はしませんでしたが、日本語の映画を見た、漫画を読んだ、日本人と会話をしたというような内容の文章が必要になるかと思います。

この文章を私達日本人が言うことはないかと思います。
日本語で話して当たり前なので。
『スペイン語』や『多言語』にするとわかりやすいですよね。
私はスペイン語を勉強はしませんでした。しかし、ニュースを見た。という感じです。
なんか勉強してないことを隠すためのアピールのような、子供っぽいいいわけのように聞こえますね。苦笑


日本語を勉強しませんでした。
→自分の意思で勉強しないと決めて勉強しなかった。

日本語の勉強をしませんでした。
→日本語の勉強以外もあり、この日は日本語の勉強をしなかった。

日本語は勉強しませんでした。
→日本語以外の勉強をした!と伝える文章。日本語の勉強の重要度が低い感じ。

日本語の勉強はしませんでした。
→日本語だけ勉強せず、それ以外の勉強をした。


日本語の文法書を持っていますが、知らない文法というか、これ使う?というような文法はいくつかあります。
日本語検定の試験を見ると、どれも言わない!というような問題があるもんです。

日本人の知らない日本語という本が売られているぐらいなので、知らないこともあるもんです。←この本めちゃくちゃおもしろいので、ぜひ読んでほしいです!!!

スペイン人だって、スペイン語の文法を100%知っている人は少ないかと思います。DELEの試験問題を見せて、答えがわからないという人結構いますから。笑

なので、知らないことがあっても恥ずかしいなんて思うことないですよ。
多言語を勉強している人の方が詳しいことよくあります。
こういう文法があるんだ!だから間違ってない!と押してくる方には、その知識も大事だけれど、ネイティブの話し方、使い方を学ぶのも、また多言語を学ぶ上で大事なことと教えてあげてください。ネイティブが違和感を感じるというのは、文法上正解でも、コミュニケーション上では楽しさが少し減ってしまいますよね。
相手との言葉のキャッチボールが大事ですから。

日本語教師ではありますが。 2012/04/29(日) 05:04:38
結論から言うと、お知り合いのスペイン人の方の主張は、間違っているとは簡単に言えません。

この場で文法解説をすることも可能なのですが、そうなるといろいろな文法に関する質問が続投で届きそうな事と、同業者にこんな公の場で種明かしするな!とのクレームが心配なので、もっと良心的な日本語教師が登場したときに、その方にお願いしたいと思います、スミマセン。

さてまず最初に、「彼曰く、『本にも載っている』」という話について説明したいのですが、現在、日本の半数近くの日本語学校が使っている、日本で最も売れているテキストは、話し言葉を基調に書かれています。私が教師資格を取得した養成所でも、「日本人は文法に厳格さを追求することが少なく、通用度と普及範囲を重視するため、浸透度にあわせて外国人にも柔軟に説明するように。」と習いました。

そのテキストには入門の時点で、否定の文末の「ではありません。」を堂々と「じゃありません。」と記していますし、最近の顕著な変化としては「なければなりません。」ではなく、「なきゃいけないんです。」で教えることが日本語教育界の主流です。

なぜならば、「言語はコミュニケーション・ツールなのだから、外国人には日本人の習う国文法を教えるのではなく、彼らの目的に沿って、日本人に話されている言葉を聞ける&話せるように導こう」という動きがいま業界では強いからです。そして、どの言語も時代と共に変化してきたように、言語は既存の現象を体系化したものにすぎず、体系が先にあって、それに沿っていつの時代も変わらずに皆が話し続けられた言語例は世界にまずありません。

彼がスペインの日本語学科で日本国文法を習っているならば、国文法として間違っていることは教えてあげるべきですが、日本人との生きた日本語の学習経験がある、もしくはコミュニカティブのテキストを使っているならば、彼の発話文は話し言葉では充分に意味を成す範囲内なので、発話中に文法を訂正する程の誤用ではないと、私は思います。

文法の解釈のヒントとしては、スペイン人をはじめとした母語にストレス・アクセントを持つ方々は、日本語や中国語のような高低アクセントをうまく使うことができない、という弱点を理解する必要があります。「取立て、もしくは引き立ての“は”」や「強調の“は”」を伴う文は、音感の悪い生徒だと上級者であってもネイティブの私達には誤解を生みやすいものの一つです。

例えば
・『可愛い』に高アクセントをかけて普通に「田中さんは可愛いですね。」
・『田中さん』に高アクセントで、強調しながら「田中さんは可愛いですね。」
・『は』にやや強アクセントをつけて、他者と比較しながら「田中さんは可愛いですね。」

だいぶニュアンスも暗示するものも変わってくるのが日本人ならわかりますよね。でも多くの外国人話者には、その感覚がよくわかりません。それが彼の発話意図が伝わらりづらかった理由の一つではないでしょうか。


最後に、日本語教師であれば大抵は知っているトピックに、「私はうなぎ」というダイアログがあります。

店員:お待たせいたしました! えーと、キツネのお客様は?
客A:キツネは私だよ。
店員:はい、じゃ、こちらキツネになります。
客B:じゃ、私はそのタヌキだね。
店員:はい、こちらでよろしいでしょうか。
客C:あれ、私はウナギなんだけど・・・
店員:ええ!そうでしたか?!お客様もタヌキかと・・・
   大変失礼いたしました。

この会話、サラリーマンの三人がお昼休みに定食屋に行く、という設定でよく使われるのですが、某テキストにはキチンと例文会話として掲載されています。これ、英語やスペイン語で考えると大変なことになるのがわかりますよね。いろんな前置詞や動詞を書き加えなければなりません。

面白がってキツネやタヌキ、などを題材にしていますが、「ウナギ定食は私です。」ときちんと書いても、助詞の“は”を「主題の“は”」として教えているだけだと、説明に限界があるのです。(言語によっては同じ表現法があり、国文法として成り立っています。)そして、“は”と“が”の使い分けなどは、日本語教師のためにすら専門書が一冊あるほどで、使用例や特殊例などは数限りなく、曖昧使用もまかり通るので、誤用の選定の方が逆に難しいくらいです。

“が”と“を”の揺れの典型は
「私はパソコンが(を)買いたいです。」

逆に話者の意図が明らかに間違って伝わってしまうような誤用の場合は、学習者の頭に誤用が定着してしまう前に、おせっかいでもキチンと訂正をしてあげるべきだと私は思います。代表例で有名なのが、
「私は猫に魚をあげた。」と言うべきところを「私は魚に猫をあげた。」等々。


趣味が本職なので、書き始めると止まらなくなってしまい辟易されている方も多いと思いますので、そろそろ眠りに尽きたいと思います。長文失礼いたしました。

ただの日本人 2012/04/29(日) 12:55:23
教師でもなんでもない日本人です。
>「昨日、私は日本語を勉強はしませんでした。」
の意味は、日本語は勉強しなかったが別の事は勉強した。
と他のスペイン人に説明していたのですが、

あまり使う表現ではないですが、私の感覚としては、これはあっています。
文法としてあっているかどうかは分かりませんがん、この言い回しは聞き覚えのあるもので、文学などで時々ありますよ。

ニュアンスとしてもあってます。
その前後が重要ですが、他のことを勉強したか、勉強はしなかったが日本語に触れる機会はあり、勉強してないがしゃべる、などの時に使います。

ただの日本人 2012/04/29(日) 13:03:58
読み返してみて、違和感に気づきました。

「私は日本語を勉強はしませんでした」というタイプの文章(私は、何々を、何々はしませんでした)としては、文学などの文章の中であり得ると思います。

しかし「昨日」が入ると、違和感ですね。
どうしてでしょう?
昨日が入るのなら、「昨日、私は日本語を勉強しませんでした」で、いいんじゃないかという気がします。他のことはやったと強調の必要はあるのかという疑問でしょうか。
「これまで、私は日本語を勉強はしませんでした」などもっと長い期間の話の方が、強調する意味が分かりますが、、。

「どんなに注意されても、私は日本語を勉強はしませんでした」という文章も可能だと思いますが、この場合は他のことはやった、というニュアンスは含まれない、ただの強調文だと思うので、他のことを何かやったかどうかは関係ない気もしてきました。

YY 2012/04/29(日) 20:19:02
短大の国語科卒です。言語としての日本語も少し勉強しました。
私もうん?さんの考えと同じです。

「私は日本語を勉強はしませんでした。」は、

日本語を勉強しなかったが、日本語を話す機会があったとか、勉強ではないが日本語の本を読んだり、日本語で映画を見たとか、そんなニュアンスを感じます。

難しい 2012/04/30(月) 12:14:23
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色々な回答を頂きありがとうございました

昨日、日本語を勉強はしなかった(が、日本語を読んだり聞いたりなどはした)という可能性はあるという意味になるのだそうです。

文の後ろに「でも、………はしました。」と追加文があったのなら、きっと丁寧できれいな日本語を使うスペイン人だなで終わっていたのだと思います。
個人の感覚やニュアンスだけで間違いだと思ってしまったことを反省させられた一件でした。

コメントして頂いた皆様、有難うございました。

日本語教師ではありますが。 2012/04/30(月) 20:08:15
難しいさん、

トピ主さんの上記の結論だと、最初の書き込みにあった、

>知り合いのスペイン人が「昨日、私は日本語を勉強はしませんでした。」
の意味は、「日本語は勉強しなかったが別の事は勉強した。」
と他のスペイン人に説明していたのですが、この文を聞いてどうもしっくりこなく質問させていただきました。

という質問内容と合致していないように思うのですが・・・
彼は目的語の肯定はしていませんよね。

彼の発話文を同じ文構造の例文に置き換えてみると、
「昨日、私はほうれん草を料理はしなかった。」
となり、「料理はしたけれど、ほうれん草を使ってはいない」という彼の文法解説の意図であった“目的語の限定否定”が、日本人にも自然な響きで伝わりますよね。(“を”と“は”にダブルでアクセントが置かれやすい)


この例文と同じ高低アクセント、イントネーションで、彼の最初の発話「昨日、私は日本語を勉強はしませんでした。」と言ってみて下さい。彼の主張するような目的語の限定否定ができますか?

それでも日本人にはどこか違和感があるように思えるのは、トピ主さんのおっしゃるように、発話者の意図が目的語の限定否定にあるとき、この文構造は日本の国文法としては誤りがあるからです。

どなたも解説していないまま“解決”となってしまったので、自ら種明かしします。(本職の方々、スミマセン。)


勉強、料理、掃除、洗濯、旅行などの中国語由来の動作を表す名詞は、元来の名詞を目的語に取って、「動作名詞+を+する(します)」という使用法以外に、“を”落として半動詞化させ、他の名詞を目的語に取って、文中に組み込むことが多々あります。

私は料理をします。 > 私はほうれん草を料理します。

しかし、勉強、及び勉強する、と言う単語は他動詞としての要素が強いので、「何を勉強したのか」について言明する方が、日本人には自然に聞こえます。

昨日、私は勉強しました。>昨日、私は勉強をしました。
(・・・何の勉強をしたの?)
私は日本語を勉強しました。>私は日本語の勉強をしました。


この理解を前提に、彼の解説した「日本語は勉強しなかったけれど、他の勉強はした」という意図での取立ての“は”や限定否定の“は〜でない”を目的語に用いる場合、当然この助詞の“は”は、否定する語の直後に置くのが普通です。

「昨日、私は日本語は勉強しなかった。」

この文が耳障りなのは、もちろん主題の“は”と取立ての“は”が間髪入れずにぶつかるからです。でも、意図は既に充分伝わりますよね。
そのぶつかりを回避する方法として通常日本人は、主題の「私は」を落とすか、「日本語の勉強」という形でつなげて目的語を取って“は”を後置するはずです。

「昨日、日本語は勉強(を)しなかった。」
「昨日、私は日本語の勉強はしなかった。」

ですが、発話者の
「私は日本語を勉強はしなかった。」
だと、限定否定の“は”が直前の「勉強」に掛かってしまうため、発話意図が変わってしまう上に、「勉強」を名詞として使っているので、直前の「日本語を」という目的語が浮いてしまいます。なので、通常日本人が文章として上記意図を持ってこの一文を書いたのならば、国文法上から誤用として指摘されるはずだと思います。

またまた長くなりましたが・・・
スペインに着いたばかりで求職中の身ゆえに、時間を持て余し。。。
どなたかバルセロナで日本語教師の求人をご存知でしたら、是非ご連絡願います!!

なんちゃって教師 2012/05/01(火) 15:16:13
やっぱり日本語教師の資格取得者って、解説がとても理論的ですごいですね。
何となく疑問に思いながら読み進んでいましたが、最後に「拍手!」しました。

E.O.I. 2012/05/01(火) 18:54:13
日本語教師ではありますが。さん、

Escuela oficial del idiomaの来年度からの国語教師の求人がないかどうかJuntaに尋ねてみてはどうでしょうか。
また、バルセロナには大学も多いので付属施設で日本語教えているところがあるかもしれませんよ。
頑張ってください!

日本語教師ではありますが。 2012/05/03(木) 13:47:42
E.O.I.さん、

アドバイスを有難うございます。ただ、まだスペイン語力が今ひとつ・・・ ですが、少しずつチェックしていきたいと思います。頑張ります!


追加発言は締め切られました。
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